2024-12

エッセイ

【京都】古都も自分も10年もあれば変わること

久しぶりに京都に行った。 仕事で出町柳駅あたりに立ち寄ったのだが、どうせなら楽しみたいと思い、駅前をうろうろと歩く。しかし、自分の土地勘がすっかりなくなっていることに驚いた。 学生時代は京都が長かったので、市内を歩けば通りの名前がスラスラ出...
エッセイ

タイトルが好きな本

タイトルだけで人を魅了する本というのがある。 独特な世界観を表していたり、単純に格好良かったり、音が気持ちよくて思わず読み上げたくなったりする本のタイトル——例えば、フィリップ・K・ディックの『電気羊はアンドロイドの夢を見るか』は有名であり...
エッセイ

【勘違いの指向性】好きなものに過敏すぎて空耳・空目が絶えない話

朝、会社のエレベーターで乗り合わせた同僚が眠そうに言った。 「昨晩、本を読み始めたら面白くて止められなくて……興奮して眠れなくなっちゃった」 「あらー。読んでる時は幸せだけど、翌朝後悔しますよね」 「本当に。夜の読書は気を付けないと」 辛そ...
エッセイ

【紙の本が好きな理由】貸し借りのコミュニケーション

物の貸し借りというのは、年々減っていく。 レンタルビデオ屋は減り、サブスクで配信を見るようになった。貸本屋はなくなり、電子書籍が普及した。大体のものがデジタル化され、物を所持しなくてもサブスクで事足りる。 私は一人暮らしだというのもあって、...
エッセイ

格好つけない人生は楽しい

仲のいい同僚と忘年会をした。 朝から買い出しをして、みんなで買いすぎて食べすぎて飲みすぎるための会だ。 チキンを頬張り、シャンメリーをあけ、ケーキを切り、寿司を食べ、みかんを剥き、昼間からお酒を飲む。クリスマスと正月休みを一つの鍋で煮込んだ...
エッセイ

いつだって必要とされるのは「体系だっていて整合性のあるそれっぽい物語」

会話中の「自分ってこんなこと考えてたんだ」 誰かと話していて、つらつらと自分の意見を述べていると、ふと「自分ってこんなこと考えてたんだ」と思うことがある。 自分の口からまろび出た考えだというのに、まるで人ごとのような感想をもつ。その後、逆輸...
エッセイ

【気になる新刊】新刊を積読して読みたい時に読むすすめ

流行が苦手な理由 私は、流行を追いかけるのが苦手だ。 人気のドラマも、話題の映画も、流行りの服も、SNSで特定のコンテンツの最新情報をリアルタイムで追うことも、とかく避けがちだ。 コンテンツの好き嫌いは関係ない。大好きな本でもそうだからだ。...
読書レビュー

【科学的な適職】居心地の良い職場探し

現在ゆるく転職活動中の私は、先日また面接を受けた。 Webでの短い面接で、面接官も少なかったので、人前で話すのがあまり得意ではない私もあまり緊張せずに進められた。合否に関係なく、ストレスなく面接をこなしていけるのは重要だ。 一回一回死ぬ気で...
エッセイ

【まるで有識者】存在しないゲームの提案

以前、年下の友人に『はぁっていうゲーム』をもらった。 一度やったことがあるが、面白いゲームだ。大人数でするほど面白い。演技派になれた気になれる。 だが、なぜ急にこれをくれたのか、私はよくわからなかった。 仰々しいプレゼントボックスから出てき...
読書レビュー

【なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか】生産性も求めず、効率化もはからない、ただやりたいこと

今日は月曜日だ。 憂鬱に一週間を始めた人も多いだろう。 私は週末が楽しかったため、久しぶりに前向きな気持ちで満員電車に乗れた。しかし降りたホームで急いでるサラリーマンに思い切り後ろからぶつかられ、挙句、ふり返って舌打ちされて睨みつけられた。...