仕事納め

エッセイ

今日は、年内最後の出社日だった。

年末最後の仕事を片付け、年末最後の会議と職場の納会を済ませ、部署の忘年会に参加した。

慌ただしい1日だったが、全てが終わった今、ようやくゆっくりできるという解放感に包まれている。

あれほど疲れを感じ重たかった体からは不思議なほど重力が消え、心なしか会社の皆も饒舌で笑顔が多かった。

本来の私たちの軽やかな日常がどれほど仕事による束縛を受けているのか、思い知らされる。

それにしても、これほど仕事納めの感覚を強く感じられる年も珍しい。

特別何かを達成したわけでもないのだが、どこかやり切った感じがあるのは、慌ただしかった今年がある意味で充実していたことの証左だろう。

常に何か足りない感じがするよりも、自分を少しでも労いたいと思える方が、健全だ。

明日から冬休み。あれほど心待ちにしてたのになぜか実感は湧かないが、めいいっぱい羽を伸ばしたい。

冬休み用に購入した10冊の本を読んで、Kindleで買い溜めていた漫画を読む。家族と近況を話し合い、たまには酒を飲み交わす。

甥っ子たちと遊び、たまには予想外のことに振り回されもするだろう。

予定通りに過ごす楽しみもあるが、予定していない楽しいことがいくつ起こるだろうという楽しみもある。

「休み中にやりたかったことの半分もできなかった!」と最終日に嘆くのもまた一興。

そんなふうにおおらかに構えていられる穏やかな始まりを嬉しく思う。

今日はひとまず、大いに惰眠を貪ろうと思う。

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